十条仲通り商店会

1.十条仲通り商店会の紹介

①商店街の立地

 十条仲通り商店会は十条銀座商店街の西通りの延長線上に立地している。幅5メートルの街路が300m続き、そこに約60店舗ほどが営業している。商店会の会員は55店舗で、店舗構成は物販店45%、飲食店33%、サービス他22%と、バランスの良い構成です。

②にぎわい再生1年目事業:商圏調査の結果から

NPO北経協が請負い実施した調査結果から次のようなことが分かった。

・周辺人口は5年間で4.2%ほど増加している。

・商圏内の平均年齢は44.4歳で、子供も多くファミリー世代が多く暮らしている。

・通行量は商店街の中ほどの位置で平日が600~800、休日が820~970と多くの通行者があり、しかも休日の方が多い。

・近隣住民へポスティング方式で行ったアンケートでは、回収率が20%と高率を記録し、またその38%が意見や要望を記載しており、当商店会への関心が高い。

③商店街を取り巻く環境の変化要因

十条仲通り商店会を含め、十条地域には大きな環境変化要因がある。

・都道補助73号線の新設による十条地域の分断

・十条駅西口地域の再開発計画による商業・住環境の変化

・埼京線・十条駅の高架化による駅中ショップの懸念および人の流れの変化

このような大きな環境変化要因が計画されている。

2.なぜ「にぎわい再生事業」にチャレンジしようとしたか?

にぎわい再生事業に取り組むに当たり、当商店会の現状分析と課題の抽出を行ったうえで、当商店会のあるべき姿や活動の目標を決めることにした。

①「にぎわい再生事業」にチャレンジすることにした理由

商店会の役員は若返りが図られ、40歳代の役員が中心となっている。役員の皆さんは上述の環境変化に対し、何かしなければ商店会は衰退してしまうとの焦燥感を持っていた。

しかし具体的に何をすればよいのか分からず、当事業に救いを求めることになった。

②当商店会の課題と活動の目標

役員会で当商店会の強みや弱みを出し合った後、課題と活動目標を定めた。

課題:

・十条銀座商店街の一部と思われており仲通り商店会としての知名度が低い

・イベントが少なくマンネリ化しており、新規顧客の獲得につながっていない

・当商店会の西地域(6班)への来街者が少なく、誘引する方策に苦慮している

目標:

新しいイベントや活動を行うことで地域の住民への認知度を高めるとともに、地域に必要とされる商店街にして、仲通り商店会のブランド力を高める。

3.にぎわい再生事業で何をしたら良いのか?

 2年目は当商店会の強みを活かし、どのような取り組み、特に3年目に行うメインイベントは何をするかの検討を重ねた。またその後5年間の活動計画を策定した。

その結果、3年目のイベントはすでに制作されていた商店街キャラクターの「クーコン」を活用したイベントをメインに据え、お披露目と派生イベントを行うことにした。

4.メインイベント:クーコンフェスタ2017の開催

準備を重ね、役員の皆さんのアイデアが満載のイベントを実施した。

・当日は小雨模様であったにもかかわらず、多くの来街者に楽しんでいただくことが出来た。

・このクーコンの着ぐるみは商店会の役員の方々の自作で、製作費は2万円ほどです。

・当日は商店会会員の方の応援もあり、またイベント参加店の特別商品の売上も好調だった。

・雨模様にもかかわらず、役員の方をはじめ会員の多くの方が充足感を感じている。

・イベント後の反省会では来年も継続することや、ミニイベントの開催希望も出されている。

・また役員会等でクーコンキャラクターの活用方法について話に花が咲いている。

5.今後の取り組みについて

・現在3年目事業の途中であり、メインのクーコンフェスタ2017につづき、キャラクターのクーコンを活用したお絵かき大会や塗り絵会を企画している。

・またそれらの作品を制作したり展示するために、組合事務所を改装し有効活用する。

・今後もクーコンフェスタを毎年開催するとともに、ミニイベント等も実施して、来街者の皆さんに親しまれる商店街にしていく。

 

*当商店会の役員の方をはじめ会員の方の結束力も高まっているので、これを機会ににぎわい再生に取り組む商店街の皆さんを補佐し、支援を継続する所存です。

商店街のホームページ:http://www.nakadoori.net/

以上

十条仲通り商店会
にぎわい再生事業アドバイザー
片桐文夫

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